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第3回 マルチコアの種類

第3回 マルチコアの種類

マルチコアには様々な種類があります。学術的な分類はないのですが、2種類の分類軸がよく使われます。

 

はじめの軸はホモジニアス型とヘテロジニアス型です。ホモジニアス型は同一のプロセッサが並んでいるものです。多くの場合CPUです。ヘテロジニアス型は複数種類のプロセッサが搭載されている場合です。例えばCPUGPUが搭載されているような場合です。

 

次の軸は対称型(SMP (Symmetric Multi-Processor)型)と非対称型(AMP (Asymmetric Multi-Processor)型)です。対称型はホモジニアス型に多く、SMP OSとよばれるOSが全体を管理していて、空いているプロセッサに実行可能なプロセスやタスクを動的に割り当てて実行させる方式です。これに対して非対称型は、各プロセッサを独立に動かし、基本的にプロセスやタスクは各プロセッサに静的に割り当てます。対称型はシステムスループットに勝り、非対称型はシステム分離性が良くなりリアルタイム性保証について考えやすくなることが特徴です。

 

なお、近年のプロセッサはコアの数も増えてきており、組込みマルチコアでは特に様々な種類のマルチコアが単一チップ上に混在している構成が増えてきています。